軽井沢安東美術館開館のお知らせ

51期安東泰志氏が軽井沢に個人美術館を開館されました。
日本で初めての藤田嗣治作品だけを集めた美術館です。軽井沢にお立寄りの際は是非足を運んでみてはいかがでしょうか。

51期安東泰志氏よりごあいさつ

　美術館を作ろうと思い始めたのは、還暦の前後です。平均寿命が伸びたとはいえ、還暦ともなると体調や心境に大きな変化が起きるものです。「終活」が流行り言葉になっていますが、自分もそろそろ次世代に譲るものは譲っておかないときっと後悔すると思いました。その結果出来上がったのが、日本で初めて藤田嗣治作品だけを展示する軽井沢安東美術館です。
　人間、誰しも若い時には社会に貢献しようという大きな志を持っているのではないでしょうか。私も江古田に通っていた当時はそうでした。ただ、人間の世界は大人の事情ばかり。大変つまらない周囲の嫉妬や欲望の渦に巻き込まれて若い時の志なんて忘れてしまいそうになります。そんな迷いの中にあった私ですが、過去四半世紀、仕事を終えて帰宅した後、自宅で藤田嗣治の少女たちと会話しながら苦難を乗り越えてきました。藤田嗣治の後期の作品は、人の魂を癒してくれます。それは、彼自身が戦争など数多くの苦難を乗り越えてきた結果辿り着いた桃源郷で静かに取り組んだ作品だからこそ持つ力なのではないかと思います。
　そういう経緯から、軽井沢安東美術館は、普通の美術館ではなく、私が救いを得てきた「藤田がいる自宅空間」をそのまま再現することを目指しました。来館者の方々には、シャンデリアやソファがあるちょっとお洒落なリビングルームにいる感覚で、ゆっくりとくつろいで頂きたいと願っています。軽井沢でお待ちしています。

軽井沢安東美術館 : 〒389-0104　長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢東43番地10　Tel: 0267-42-1230
ホームぺージ : https://www.musee-ando.com/